褒めると認めるの違いとは?

学生

子どもを励ます時に、あなたはどんな風に励ましていますか?

「褒めて」伸ばす、という言葉がありますが、本当に「褒める」と伸びるのでしょうか?

今回は「褒める」と「認める」の違いについてお話したいと思います。

■「褒める」とは?

「褒める」とは相手を評価することです。

例えば、お子さんが定期テストで100点を取ってきたとします。

こんな言葉を投げかけていませんか?

100点取れて偉いね!
100点取っていい子ね!
うわぁーすごいすごい
頭いいね!!
天才じゃん!

一見問題ないように思えますが、逆に言うと100点や良い点を取れなければ偉くなくて、悪い子ということを暗に示していることになります。

「褒める」のは結果に対して評価することであり、上から下へのメッセージになります。

言葉の裏には上下関係があるんですね。

これをユー( YOU )メッセージ(「あなた」が主語のメッセージ)と言います。

■「認める」とは?

これを「認める」言い方にすると、

100点取れたね!
目標が達成できたね (ここで止める、すごいとか言わないでよい)
部活と両立して頑張ってたもんね
あなたの努力が実ったのね

と、事実を事実として伝える表現になります。

「認める」のは(自主的な)行動を承認することであり、対等な関係のメッセージになります。

人として対等であるという表現になるんですね。

これをアイ( I )メッセージ(「わたし」が主語のメッセージ)と言います。

認める方はなんだか冷たい言い方に感じるかもしれませんが、そんな事はありません。

評価はバーチャルなもの(評価する者によって内容が変わる、あやふやなもの)ですが、認めるというのは実際に起きている事実を見ているので、相手は受け入れやすいです。

お子さんの、心の満たされ感が違います。

慣れない方は、

おぉー
うわぁー
え〜
ふーん

などの感情語を加えると良いでしょう。

また、伝えるときのポイントは

・作業の手を完全に止める
・身体ごと子どもに向ける
・優しく目を見る
・ゆった~りとした口調で話す

ことです。

■「褒める」と「認める」でどう変わる?

すごい~、とか、偉い~、とか褒めるは簡単です。

それで一時的には伸びるようにみえますが、褒められたいから自分に出来ることしかやらなくなり、チャレンジしなくなっていきます。

また、「褒められる」ことに慣れてしまうと、人からの評価やどう思われているかが気になってしょうがなくなってきます。

そして、その依存関係がどんどんエスカレートしていき、報酬がないと行動しない大人になっていきます。

行為に対して認められると、自分に自信が持てるようになってきます。

それが自尊心を育てることにつながり、自分で自分を認められるようになります。

結果、自発的に行動できるようになり、自分で責任のとれる大人になれます。

今は伝える親御さんが、「褒める」と「認める」がごっちゃになっていると感じます。

■「こうしていい?」の本当の意味

今も昔も子どもは何でも、「おかあさん、こうしていい?」って聞いてきます。

でも、今と昔じゃ「いい?」の意味が違うんです。

昔の「~していい?」の「いい?」は、許可を求めたり、確認のいい?、なんですが、今の子どもの「おかあさん、お小遣いでこれ買っていい?」の「いい?」は、「自分では判断できないからあなたが決めてください」なんです。

つまり、「あなたが決めるから、自分じゃ決められない」っていう心の叫びが入っています。

更に言えば、そこで「いいわよ」って言わることによって、「おかあさんがいいって言ったんだから」と、責任転嫁の練習をしていることになるのです。

「おかあさんがこれでいいって言ったもん」という態度が社会に出ても、同じように続いていきます。

完全に自分の決断のない、自尊心のない生き方をすることになるんです。

これは、アメリカのワシントン大学のミューラーっていう先生達が1990年代に、褒めて育てられた子どもが伸び悩むっていうのを実験で証明しています。

その時だけは、動いた感じがするんです。

でも成長するにつれてそれがうまくいかなくなるってことは、明確になっているんです。

ぜひ今日から「褒める」と「認める」の違いを意識して声がけをしてみてください!

アイメッセージと承認(認め)はじわじわですが確実に効果が出てきます。

「うちの子にはどうやって声がけしたらいいのかしら?」というお母さんは、ぜひ一度ご相談にいらしてください。